西山 さち子
1月15日から18日まで、伊豆学習会館で行なわれた「日本共産党第27回党大会」に参加してきました。
熱海からJR伊東線に乗り換えて伊豆多賀駅で降りて、標高200㍍ほどの学習会館へは駅から約2㌔の道のりを歩きます。高齢者や足の不自由な方は車で移動できますが、それ以外は山道を全員が汗をかきながら歩いて登ります。
ちょうど京都では雪が舞う寒い日になっていましたが、伊豆では肌寒いもののとても良いお天気でした。脇目もふらず山道を登りますが、疲れて来て途中で立ち止まり振り向くと、太平洋を眼下に見下ろすことができ、目に飛び込む伊豆の海はきらきらしています。向こうの方には相模灘に浮かぶ初島も見えます。道の両側にはみかんの樹があり、青い海とみどりの樹々と点々とオレンジ色のみかんがとてもきれいです。少し元気を取り戻して、また山道を登ることができました。
私は前日に東京の娘のところに寄り、東京から伊豆に向かったのでよかったのですが、前泊していた3人ほどをのぞき、15日の朝に京都から出発したほとんどのメンバーは、雪で新幹線が1時間ほど遅れたため開会時間には間に合いませんでした。
今回は党大会史上初めて他党・他会派の代表である、民進党の安住淳代表代行、自由党の小沢一郎共同代表、社民党の吉田忠智党首、沖縄の風の糸数慶子代表の4人が野党共闘の大切さを訴え、来賓の挨拶をされました。「日本共産党 第27回党大会」と大きく書かれた吊り看板を背に、他党を代表し来賓の挨拶をされるのを見て、「みんな野党共闘を進めようと考えている。今、時代が動き始めようとする場面に立ち会っている瞬間」だと強く感じました。
民進党の安住淳さんは「先の大戦を乗り越えた御党に敬意を申し上げます。党として隔たりのある政策はあるが、それぞれの考えを尊重しあえば政策を寄せあうことはできる。今日はわが党を代表して来ました。歴史的使命を感じています」。
自由党代表の小沢一郎さんは「共産党の国民のため、アベ政権打倒のため、党利党略を捨てた転換を高く評価し、みなさんに敬意を表します。今日は、勝手にしゃべるとダメだと言われて、書いたものを持って来た」と笑いを誘いながら。
社民党党首の吉田忠智さんは「今日は自分の地元の大分県連合の旗開きですが、そちらを欠席して参加しています。理由は、昨年定期大会に志位委員長が出席してくれた。礼を尽くさないといけない。通常国会、衆議院選挙で野党共闘を達成しないといけないから」。
沖縄の風代表の糸数慶子さんは「差別的な現状が続いているが、オール沖縄でがんばっています。全国各地から辺野古・高江へ応援に来ている。とりわけ共産党の方々と共にたたかっている。赤嶺さんに『5分』と釘を刺されたが、すでに倍の時間話してしまった」と、沖縄を一緒に守る赤嶺さんとの関係を紹介しながら。
それぞれの話を聞きながら、党国会議員がいろんな場面で共闘の土台を作るために骨を折っていることもよくわかりました。
他に私がすごいなと思ったことで、党員同士の連帯感と共に飾り気のない国会議員の存在を感じる部分がたくさんありました。
同じ宿に泊まった倉林さんは毎日宿から学習会館まで往復歩くのです。最寄りの駅からでも急な坂道を30分以上かかるのに、2.5㌔離れた宿のある隣の駅から熱海の海岸を見ながら合計で約1時間。「明日も歩くんですか?」と聞くと「もちろん!一緒に行く?」と誘われましたが、初日から筋肉痛の私は「1時間歩くのはちょっと」と遠慮しました。なんぼほど元気なんか。
もちろん、国会議員もみんな駅から歩きます。普段は会えない中国地方選出の広島出身、大平よしのぶ衆議院議員。彼は電車を降りて最後の人が駅をあとにして歩いて行くのを確認してから歩き出します。「大丈夫ですか?」「どこから来たんですか?」と声をかけながら。私たちが「京都からです」と言うと、「関西の人は元気じゃね。歩いとっても、声が違う」と、気さくに写真にも応じてくれます。
回りを見ても吉良よしこさん、山添拓さん、仁比聡平さん、岩渕ともさん、清水ただしさん等々、必ず誰か国会議員が一緒に歩いているのです。他党の国会議員ってこんな山道を汗かきながらなんて絶対に歩かないよね、と心の中で思いました。
党議員は偉ぶるのではなくて、いつも初心を忘れずみなさんに寄り添う。行動を見て教わることもたくさんあり、自分を振り返ってちゃんと実行できているか、反省です。
各地で野党共闘が始まっています。それは市民が後押しをしているからです。戦争法が強行可決された時に国民の中からわき上がった「野党は共闘」「野党は手をつなげ」の声。民主主義、平和を願う人たちの思いが、大きな力となっています。武器ではなく、つなぎあった手が一番の力になります。今何をすべきか気づいた人は、どうぞご一緒にその手をつなぎましょう。平和な日本を未来へとバトンタッチするためにも。
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