西山 さち子
8月から9月にかけて計4回10日間、故郷の高岡に帰っていました。一人暮らしをしている88歳の父の入院・退院・手術(骨折)・転院のためです。骨折のはっきりした原因はわかりません。近所の人に聞くと、自宅前で自転車の横に座り込んで動けずにいたそうです。でも、父は直前の入院の印象が強いのか認知症が出て来たのか、「自転車で溝に落ちた」と言います。

今まで父は「誰の世話にもならん」と言っていました。けれど病院の地域医療連携室のアドバイスを受け、地域包括に連絡し介護申請を進めてもらうようにしました。入院や介護申請など、父の嫌がることを進めていかなければなりません。どれだけ理解してくれるのか、理解できるのか。
先が読めない「遠距離介護」が思いがけずにスタートしました。

今回、私の団ニュースを読んでいただいた方達から、励ましのお言葉をたくさんいただきました。「自分はもう少し近くに住んでいるけど、西山さんと同じような立場なんやと思った」とか、考えてみると誰もが身近に感じる話題だったようです。
父の足は術後も良好で、寝たきりも覚悟していたのが反対にあっけないほどに回復しています。
手術が決まった入院中に介護申請をし、要介護3と認定されました。今リハビリを続けていますが、ケガ自体は完治しており退院の許可も出せるそうです。これ以上の「治療」がないので病院を退院しないといけない。でも、申し込んでいる介護老人保健施設(老健)はまだ順番が回ってきそうにない。
入院した時には「要介護」ではなかったので、地域包括支援センターが担当となりいろいろ相談していたけれど、「要介護認定」されると今度は居宅介護支援事業所からケアマネージャーが担当で来ます。10月12日に高岡に行き契約してケアプランを作ってもらいましたが、老健に入れることになれば老健のケアマネが担当となります。
議員として知識はあったものの、いざ自分が相談することになった時に戸惑う事も多く、いったい何人に同じ話をしなければいけないのか。最終的に誰を頼りにすれば良いのか、と不安になりストレスを感じます。
一人暮らしの父の安否確認ができるようにデイサービス、ヘルパー、配食サービスなどを組み合わせたプランを作ってくれています。そしてそれぞれ契約が必要になってきます。ケアマネさんが「すべてが“契約”にもとづくんで」とすまなそうに説明されました。今は頼りにしているケアマネさんとも、老健に入ると「契約終了」となります。いろいろ矛盾とストレスを感じる「介護保険」です。
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