
宮嶋 良造
市広報4月号に「ごみ有料指定袋の導入検討」の記事が載り、不安の声を聞きました。私は3月議会でごみの分別・減量を取り上げ、有料化の問題点を示しました。今回ごみの有料化を考えます。
有料化で減量は進むか
市はクリーンセンターが完成する来年10月から「燃やすごみ」は、指定ごみ袋による有料化を行う計画です。ごみの分別と減量は資源の有効活用と温室効果ガス減少に必要です。
しかし、ごみの減量をどう進めるのか、市は有料指定袋が効果的で、全国の6割の自治体が実施し、減量効果を上げていると言います。確かに市民に負担を強いる強制力は、ごみ減量になるかもしれません。しかし、強制力だけでごみの減量は進むでしょうか。仮に広報にある「週に45㍑袋を2袋出す」家庭は年4680円、月390円の負担です。この金額を負担に感じなければそれ以上の減量はできず、指定袋の値上げで減量を行います。有料指定袋には限界があります。
燃やすごみの8割近くを占める生ごみと紙類を丁寧の分別すれば大幅にごみ減量を達成できます。
そのために、食材や食品は食べきる、買いすぎないことです。また、生ごみは各家庭で処理機(購入補助金が出ます)で減らせます。
紙類も丁寧に分別し自治会や子ども会の集団回収に出せば、補助金の活用で地域活動にも役立ちます。
ごみの収集方法では、各家の前に出すことで排出の責任が明確になります。団地等の集合住宅のごみステーションや拠点回収ではごみを出す責任が薄れます。
府南部では相楽東部の3町村以外ごみ有料の自治体はありません。例えば、木津川市兜台と精華町桜が丘(拠点回収)は接していて、桜が丘の回収場所にごみを出せば無料で精華町のパッカー車が収集します。また、団地のごみステーションに指定袋以外のごみ袋でごみを出されたら収集されず、最後は共益費などで処分されるのでしょうか。ごみ有料化はこうした不正を生むことにならないか心配です。
市はこれまでも市民と協力してごみ減量に努めてきました。大事なことは有料化ではなく、市民の自発的な分別減量の取り組みを応援することではないでしょうか。
パブコメへ意見の集中を
5月2日までごみ有料化に関するパブリックコメントが行われています。(詳細は市ホームページや広報4月号)ごみ有料化の問題点や疑問点を大いに出しましょう。また、ごみの分別減量を積極的に提案しましょう。
先日木津川市のゴミ袋有料化を知り、同じ処理場を使用するのになぜ?と思い、少し調べてみましたら、人口は横ばい、ゴミの量は微減。一人当たりの処理費用は月に8000円ほどとのこと。
たしかに紙パックや古紙は資源回収で出し、生ゴミは処理機で肥料化。減量のために有料化と言われても、これ以上何をすれば?と思います。木津川市の友人宅ではゴミ箱ごと出す個別回収なので、分別もアバウトに出しているようですが、当方では、回収されなかったものは1件ずつ回って廃棄主を探したりすることもあるので気を抜けません。そこまでしなくても、もっと啓蒙活動をする余地はあるのではないでしょうか?
また、いきなり有料化するよりも、暫定期間を設け、「削減目標に達したら有料化取り消し」などすれば、劇的に減るような気がします。(地域によってはその分野焼きが増えそうですけど)何もせずにいきなり有料化というのは、(どうせ言っても住民は守らないだろう)と見下されているように思えてなりません。
有料・無償の違いでゴミの持ち込みトラブルが発生することを危惧しており、市民ではありませんが、木津川市の突然のゴミ袋有料化には反対です。